仕事の取引、業務委託、売買、賃貸、金銭の貸し借り、個人間の約束などで、「契約書を作った方がよいのかな?」と迷う方は多いと思います。
「契約書作成は行政書士に相談できるの?」
「どのような契約書を依頼できるの?」
「ひな形を使えば十分なの?」
「弁護士に相談した方がよいケースはあるの?」
このように、契約書は身近な書類でありながら、いざ作成しようとすると分かりにくいものです。
契約書作成は、行政書士に相談できる場合があります。
行政書士には、依頼者の意思や当事者同士の合意内容に基づいて、契約書、合意書、念書、示談書、協議書などの作成を相談できる場合があります。
契約書は、相手を疑うためだけに作るものではありません。
お互いの認識違いを防ぎ、後から「言った・言わない」にならないようにするための大切な書類です。
ただし、契約書作成では、すでに相手と争いになっている場合や、交渉を代理してほしい場合、裁判を見据えた対応が必要な場合は、弁護士に相談した方がよいことがあります。
この記事では、契約書作成を行政書士に相談できる内容と、依頼できる書類、注意点を分かりやすく解説します。
「契約書を作りたいけれど、何を入れればよいか分からない」という方は、ぜひ参考にしてください。
この記事で分かること
この記事では、次のようなことが分かります。
- 契約書作成を行政書士に相談できるか
- 行政書士に依頼しやすい契約書の種類
- 契約書を作るメリット
- ひな形を使うときの注意点
- 契約書作成で確認したい項目
- 弁護士に相談した方がよいケース
- 契約書作成を依頼する前に準備したいこと
契約書は、事業者同士の取引だけでなく、個人間の約束、フリーランスの仕事、金銭の貸し借り、合意内容の確認などでも使われることがあります。
大切なのは、約束した内容をあいまいにせず、後から確認できる形で残しておくことです。
契約書は、後から「言った・言わない」にならないように、約束した内容を整理して残すための大切な書類です。
契約書作成は行政書士に相談できる?
結論から言うと、契約書作成は行政書士に相談できる場合があります。
行政書士は、官公署に提出する書類だけでなく、権利義務や事実証明に関する書類の作成を扱う専門家です。
契約書は、当事者の権利や義務を明確にするための書類です。
そのため、行政書士には、当事者同士の合意内容を整理し、契約書として文書化することを相談できる場合があります。
たとえば、次のような相談が考えられます。
- 業務委託契約書を作りたい
- 売買契約書を作りたい
- 金銭消費貸借契約書を作りたい
- 秘密保持契約書を作りたい
- 合意書や覚書を作りたい
- 念書を作りたい
- 示談書や協議書を作りたい
- ひな形を自分の取引内容に合わせて直したい
ただし、行政書士に相談できるのは、主に契約書などの文書作成や内容整理です。
相手との交渉を代理してほしい場合や、すでに相手と争いになっている場合、裁判を見据えた対応が必要な場合は、弁護士に相談した方がよいことがあります。
契約書作成を依頼するときは、まず「当事者同士で合意できている内容を書面にしたいのか」「相手と交渉してほしいのか」「すでにトラブルになっているのか」を整理すると、相談先を選びやすくなります。
契約書作成は行政書士に相談できる場合がありますが、相手との交渉や裁判対応は弁護士に相談した方がよいことがあります。
契約書は、相手を疑うためだけに作るものではありません。
お互いの認識違いを防ぎ、後から「言った・言わない」にならないようにするための大切な書類です。
特に、金額、納期、支払い時期、業務範囲、責任の範囲、解除条件などは、口約束だけにせず、書面に残しておくと安心です。
たとえば、業務委託で「ここまでやってくれると思っていた」「その作業は別料金だと思っていた」といった認識違いが起こることがあります。
また、支払い時期や納品日があいまいだと、後でトラブルになることがあります。
契約書を作成しておくと、お互いに確認しながら取引を進めやすくなります。
契約書は、相手を責めるための書類ではなく、良い関係を続けるための確認書類でもあります。
契約書は、相手を疑うためではなく、お互いが安心して取引するために作るものです。
契約書を作るメリット
契約書を作るメリットは、約束した内容を明確にできることです。
口約束だけでも、お互いが納得していれば問題なく進むこともあります。
しかし、取引が長くなったり、金額が大きくなったり、相手との認識がずれたりすると、後でトラブルになる可能性があります。
契約書を作る主なメリットは、次のとおりです。
- 約束した内容を明確にできる
- 言った・言わないを防ぎやすい
- 支払い条件や納期を確認しやすい
- 業務範囲を明確にしやすい
- トラブル時の判断材料になる
- 取引先や相手に安心感を与えやすい
- 契約解除や損害賠償の条件を整理できる
たとえば、業務委託契約では、どこまでが基本業務なのか、追加作業は別料金なのか、修正は何回まで対応するのかを決めておくと安心です。
金銭の貸し借りでは、返済日や利息、返済方法を書面に残しておくことで、後日の認識違いを防ぎやすくなります。
契約書は、トラブルが起きたときだけでなく、トラブルを防ぐためにも大切な書類です。
契約書を作ることで、約束した内容や支払い条件、業務範囲を明確にしやすくなります。
行政書士に依頼しやすい契約書・書類の例
行政書士には、さまざまな契約書や書類の作成を相談できる場合があります。
代表的なものは、次のとおりです。
- 業務委託契約書
- 売買契約書
- 賃貸借契約書
- 金銭消費貸借契約書
- 請負契約書
- 委任契約書
- 秘密保持契約書
- 利用規約
- 合意書
- 念書
- 示談書
- 協議書
- 覚書
これらは、当事者同士の合意内容を整理し、書面として残すために作成されることがあります。
たとえば、フリーランスが仕事を受ける場合は、業務委託契約書や請負契約書が関係することがあります。
お金の貸し借りでは、金銭消費貸借契約書が使われることがあります。
すでに話し合いがまとまっている内容を残したい場合は、合意書や覚書を作成することがあります。
ただし、行政書士によって対応できる分野は異なります。
契約書作成を依頼するときは、自分が作りたい契約書に対応しているか、事前に確認しておきましょう。
行政書士には、契約書、合意書、念書、示談書、協議書などの作成を相談できる場合があります。
業務委託契約書
業務委託契約書は、フリーランスや個人事業主、会社間の取引で使われやすい契約書です。
たとえば、ホームページ制作、デザイン、ライティング、コンサルティング、システム開発、動画制作、SNS運用、事務代行などで使われることがあります。
業務委託契約書で確認したい内容は、次のとおりです。
- 業務内容
- 納品物
- 報酬
- 支払い時期
- 納期
- 修正対応
- 著作権
- 秘密保持
- 契約期間
- 解除条件
- 損害賠償
- 再委託の可否
業務委託契約では、業務範囲を明確にすることがとても大切です。
たとえば、ホームページ制作であれば、何ページ作るのか、文章作成は含まれるのか、画像作成は含まれるのか、修正は何回までなのかを決めておくと安心です。
デザインやライティングでは、納品形式、修正回数、納期、著作権の扱いなども重要になります。
業務範囲があいまいなままだと、「ここまで含まれていると思っていた」というトラブルにつながることがあります。
行政書士に相談すると、業務内容や報酬、納期、修正対応などを整理して、契約書としてまとめやすくなります。
業務委託契約書では、業務範囲・報酬・納期・修正対応を明確にしておくことが大切です。
売買契約書
売買契約書は、商品や設備などを売買するときに使われる契約書です。
高額な商品、事業用の設備、機械、車両、在庫、備品などを売買するときに作成されることがあります。
売買契約書で確認したい内容は、次のとおりです。
- 売買対象
- 数量
- 代金
- 支払い方法
- 引渡し時期
- 所有権の移転時期
- 検収
- 不具合があった場合
- キャンセル条件
- 損害賠償
売買契約では、何をいくらで売るのか、いつ引き渡すのか、代金はいつ支払うのかを明確にすることが大切です。
また、引き渡した後に不具合が見つかった場合、どのように対応するのかも確認しておきたいポイントです。
高額な商品や設備の売買では、口約束だけで進めると、後でトラブルになる可能性があります。
契約書を作成しておくことで、売る側と買う側の約束を明確にしやすくなります。
行政書士に相談すると、売買対象や支払い条件、引渡し時期などを整理して、契約書の文案を作成してもらえる場合があります。
売買契約書では、売買対象・代金・支払い方法・引渡し時期を明確にしましょう。
賃貸借契約書
賃貸借契約書は、物件、事務所、店舗、設備、車両などを貸し借りするときに関係する契約書です。
不動産の賃貸借では、宅建業者や不動産会社が関係することも多いです。
一方で、個人間や事業者間で、設備や車両、スペースなどを貸し借りする場合に、契約書を作成したいケースもあります。
賃貸借契約書で確認したい内容は、次のとおりです。
- 貸すもの
- 賃料
- 支払い時期
- 契約期間
- 更新
- 禁止事項
- 原状回復
- 解約
- 損害賠償
賃貸借では、借りたものをどのように使えるのか、いつまで借りるのか、途中で解約できるのか、返すときにどの状態に戻すのかを明確にしておくことが大切です。
たとえば、事務所の一部を貸す場合、利用できる範囲、利用時間、禁止事項、原状回復などを決めておくと安心です。
設備や車両を貸し借りする場合も、故障や破損があった場合の対応を決めておくことが大切です。
行政書士には、当事者同士の合意内容に基づいて、賃貸借契約書の作成を相談できる場合があります。
賃貸借契約書では、貸すもの・賃料・契約期間・解約条件・原状回復を確認しておきましょう。
金銭消費貸借契約書
金銭消費貸借契約書は、お金の貸し借りをするときに作る契約書です。
個人間の貸し借り、親族間の貸し借り、事業資金の貸し借りなどで使われることがあります。
金銭消費貸借契約書で確認したい内容は、次のとおりです。
- 貸付金額
- 利息
- 返済期限
- 返済方法
- 遅延損害金
- 期限の利益喪失
- 連帯保証人
- 担保
- 返済が遅れた場合の対応
お金の貸し借りは、後からトラブルになりやすい内容です。
特に、親族や知人との貸し借りでは、「信頼関係があるから書面はいらない」と考える方もいるかもしれません。
しかし、返済時期や金額があいまいだと、後で関係が悪くなることもあります。
契約書を作成しておくことで、貸した金額、返済日、返済方法などを明確にできます。
金銭の支払いに関する契約では、公正証書にするかどうかを検討する場合もあります。
行政書士には、金銭消費貸借契約書の文案作成や、公正証書にする前の整理を相談できる場合があります。
お金の貸し借りでは、金額・返済期限・返済方法を契約書に残しておくと安心です。
秘密保持契約書・NDA
秘密保持契約書は、業務上知った情報を外部に漏らさないための契約書です。
NDAと呼ばれることもあります。
新規取引、共同開発、業務委託、外注、採用前の情報共有、事業提携などで使われることがあります。
秘密保持契約書で確認したい内容は、次のとおりです。
- 秘密情報の範囲
- 秘密保持義務
- 利用目的
- 第三者提供の禁止
- 例外となる情報
- 契約期間
- 契約終了後の義務
- 違反時の責任
秘密保持契約書では、どの情報が秘密情報にあたるのかを明確にすることが大切です。
また、受け取った情報をどの目的で使えるのか、第三者に開示できるのか、契約終了後も秘密保持義務が続くのかを決めておく必要があります。
情報を開示した後に契約書を作るのではなく、重要な情報を渡す前に作成しておくと安心です。
行政書士に相談すると、取引内容に合わせて、秘密保持契約書の文案を整理できる場合があります。
秘密保持契約書は、重要な情報を開示する前に作成しておくと安心です。
合意書・覚書・念書
契約書ほど大きな書類ではなくても、当事者同士の合意内容を残すために、合意書、覚書、念書を作成することがあります。
それぞれのイメージは、次のとおりです。
- 合意書:当事者双方の合意内容をまとめる書類
- 覚書:契約内容の補足や変更内容を記録する書類
- 念書:一方が相手に対して約束や意思を示す書類
たとえば、すでにある契約の一部を変更したい場合は、覚書を作成することがあります。
当事者同士で話し合いがまとまった内容を残したい場合は、合意書を作成することがあります。
一方が支払いを約束する場合や、一定の行為をしないことを約束する場合は、念書を作成することがあります。
ただし、書類のタイトルだけで効力が決まるわけではありません。
大切なのは、何を合意したのか、誰が何をするのか、いつまでに行うのかを明確に書くことです。
行政書士には、合意内容や約束内容を整理して書面化する相談ができる場合があります。
合意書・覚書・念書では、誰が何をいつまでに行うのかを明確にすることが大切です。
示談書・協議書
トラブルについて当事者同士で話し合いがまとまった場合、その内容を示談書や協議書として残すことがあります。
たとえば、次のような場面です。
- 交通事故の示談
- 物損事故の示談
- 近隣トラブルの合意
- 貸し借りの返済合意
- 退職時の合意
示談書や協議書では、当事者がどのように解決することに合意したのかを明確にします。
たとえば、支払い金額、支払い期限、今後の連絡方法、互いに追加請求しないことなどを定めることがあります。
ただし、すでに争いが強い場合や、相手との交渉が必要な場合は、弁護士に相談した方がよいことがあります。
行政書士には、当事者同士で合意が成立している内容を示談書や協議書として整理することを相談できる場合があります。
一方で、相手と話し合いをしてほしい、相手に条件を飲ませてほしい、裁判も考えているという場合は、弁護士に相談する必要があることがあります。
示談書や協議書は、当事者同士でまとまった内容を明確に残すために作成することがあります。
ひな形を使うときの注意点
インターネット上には、契約書のひな形がたくさんあります。
ひな形は、契約書のイメージをつかむためには便利です。
しかし、そのまま使えば安心というわけではありません。
ひな形を使うときの注意点は、次のとおりです。
- 自分の取引内容に合っていないことがある
- 古い法律や古い表現の可能性がある
- 重要な条項が抜けていることがある
- 不要な条項が入っていることがある
- 相手に不利・自分に不利な内容になっていることがある
- 業種や取引内容に合わないことがある
たとえば、業務委託契約書のひな形を使っても、自分の仕事の内容に合わせて修正しないと、業務範囲や修正対応があいまいになることがあります。
売買契約書でも、商品や設備の内容に合っていない条項が入っている場合があります。
秘密保持契約書でも、秘密情報の範囲や契約期間が、自分の取引に合っていないことがあります。
ひな形は参考にはなりますが、自分の取引内容に合わせて調整することが大切です。
不安な場合は、行政書士に相談して、自分の取引内容に合っているか確認してみましょう。
契約書のひな形は便利ですが、自分の取引内容に合わせて調整することが大切です。
契約書作成で確認したい基本項目
契約書を作成するときは、基本的な項目を整理することが大切です。
契約内容によって必要な項目は変わりますが、一般的には次のような項目を確認します。
- 当事者
- 契約の目的
- 業務内容・取引内容
- 金額・報酬
- 支払い方法
- 支払い期限
- 納期
- 契約期間
- 解除条件
- 損害賠償
- 秘密保持
- 権利の帰属
- 禁止事項
- 協議条項
- 管轄裁判所
たとえば、業務委託契約書では、業務内容、報酬、納期、修正対応、著作権などが大切になります。
金銭消費貸借契約書では、貸付金額、返済期限、返済方法、利息、遅延損害金などが大切になります。
売買契約書では、売買対象、代金、引渡し、検収、不具合があった場合の対応などが大切です。
契約書は、どの契約でも同じ内容を入れればよいわけではありません。
業種や契約内容に合わせて、必要な項目を整理しましょう。
契約書では、当事者・金額・支払い条件・契約期間・解除条件などを整理しておきましょう。
契約書作成で特に注意したい項目
契約書作成では、特に注意したい項目があります。
あいまいな書き方をすると、後でトラブルにつながりやすい部分です。
特に注意したい項目は、次のとおりです。
- 業務範囲
- 支払い条件
- 納期
- 修正・追加対応
- 契約解除
- 損害賠償
- 著作権・知的財産権
- 秘密保持
- 競業避止
- 再委託
- 契約終了後の対応
たとえば、業務範囲があいまいだと、「どこまでが契約に含まれるのか」で争いになることがあります。
支払い条件があいまいだと、「いつ支払うのか」「前払いなのか後払いなのか」「分割払いなのか」が分からなくなります。
納期や修正対応も、トラブルになりやすいポイントです。
特に、ホームページ制作、デザイン、システム開発、ライティングなどでは、修正回数や追加作業の扱いを決めておくことが大切です。
著作権や知的財産権も注意が必要です。
納品物の権利が誰に帰属するのか、どの範囲で利用できるのかを明確にしておきましょう。
契約書では、「あとで話し合えばよい」と思っている部分ほど、事前に整理しておくことが大切です。
業務範囲、支払い条件、納期、著作権などは、あいまいにしないことが大切です。
行政書士に相談しやすい内容
契約書作成で行政書士に相談しやすい内容は、次のとおりです。
- 契約書を作るべきかの相談
- 必要な契約書の種類の確認
- 合意内容の整理
- 契約書の文案作成
- ひな形の修正
- 契約条項の整理
- 覚書や合意書の作成
- 念書の作成
- 契約書に入れる項目の確認
- 公正証書にするかどうかの相談
契約書作成では、最初から完璧な内容が決まっていなくても相談できます。
「この取引では契約書を作った方がよいのか」「業務委託契約書でよいのか」「覚書で足りるのか」など、書類の種類から相談できる場合があります。
また、すでにひな形を持っている場合は、その内容が自分の取引に合っているか、修正した方がよい点があるか相談できる場合もあります。
ただし、相手との交渉代理や法的紛争がある場合は、弁護士に相談した方がよいことがあります。
行政書士に相談する前に、相手とすでに揉めているか、交渉を代理してほしい内容かを整理しておくと安心です。
行政書士には、契約書の文案作成や合意内容の整理を相談できる場合があります。
公正証書にする場合
契約書の内容によっては、公正証書にすることを検討する場合があります。
公正証書は、公証人が作成する公文書です。
たとえば、金銭の支払い、養育費、離婚協議書、金銭消費貸借契約などで、公正証書を検討することがあります。
特に、お金の支払いを内容とする契約では、強制執行認諾文言を入れた公正証書にするかどうかを考える場合があります。
強制執行認諾文言とは、簡単に言うと、支払いがされなかった場合に強制執行を受けてもよいという趣旨の文言です。
お金の支払いを内容とする強制執行認諾文言付公正証書では、支払いがされなかった場合に、裁判所で判決を取らずに強制執行の準備に使われることがあります。
ただし、実際に強制執行をするには、所定の手続きが必要です。
行政書士には、公正証書にする前の文案作成や、公証役場との調整を相談できる場合があります。
一方で、強制執行や裁判手続きが必要になる場合は、弁護士に相談した方がよいことがあります。
公正証書にした方がよいかどうかは、契約内容や金額、相手との関係性によって変わります。
不安な場合は、行政書士や弁護士に相談して確認しましょう。
金銭の支払いに関する契約では、公正証書にするかどうかも検討する場合があります。
行政書士に依頼するときの注意点
行政書士に契約書作成を依頼するときは、いくつか注意したいポイントがあります。
- 相手との交渉代理はできない場合がある
- すでに揉めている場合は弁護士に相談する
- 事実と違う内容は書けない
- 契約内容は自分でも理解する
- ひな形の丸写しでは不十分な場合がある
- 料金や修正回数を確認する
- 納期を確認する
- 対応できる契約書の種類を確認する
契約書は、作って終わりではありません。
自分がどのような義務を負うのか、相手に何を求められるのかを理解しておくことが大切です。
行政書士に作成を依頼した場合でも、内容を確認せずに署名・押印するのはおすすめできません。
分からない条項がある場合は、必ず質問しましょう。
また、修正回数や納期、料金についても事前に確認しておくと安心です。
急ぎで契約書が必要な場合は、対応可能かどうかも確認しておきましょう。
すでに相手と揉めている場合や、相手に弁護士がついている場合は、行政書士ではなく弁護士に相談した方がよいことがあります。
行政書士に依頼した場合でも、契約書の内容は自分でも確認し、分からない点は質問しましょう。
弁護士に相談した方がよいケース
契約書作成については、行政書士に相談できる場合もありますが、弁護士に相談した方がよいケースもあります。
たとえば、次のような場合です。
- すでに相手と争っている
- 相手と交渉してほしい
- 裁判を考えている
- 相手から契約書の修正を強く求められている
- 高額な契約
- 複雑な取引
- 損害賠償や違約金で争いがある
- 不利な契約を結ばされそう
- 相手に弁護士がついている
- 契約解除や違約金請求で対立している
行政書士は、契約書などの書類作成を相談しやすい専門家です。
一方で、相手との交渉、裁判、紛争性の高い案件は、弁護士の対応が必要になることがあります。
たとえば、契約書の内容について相手と強く争っている場合や、相手が弁護士を立てている場合は、こちらも弁護士に相談した方が安心なことがあります。
また、高額な契約や複雑な取引では、契約内容のリスクが大きくなる場合があります。
そのような場合は、弁護士にリーガルチェックを依頼することも検討しましょう。
すでに揉めている場合や相手との交渉を代理してほしい場合は、弁護士に相談した方がよいことがあります。
司法書士・税理士など他の専門家が関係するケース
契約内容によっては、行政書士以外の専門家が関係することもあります。
たとえば、次のような場合です。
- 不動産登記が関係する場合は司法書士
- 会社設立登記が関係する場合は司法書士
- 税務や贈与税・所得税が関係する場合は税理士
- 労働契約や就業規則が関係する場合は社会保険労務士
- 許認可が関係する契約は行政書士に相談しやすい場合がある
たとえば、不動産の売買や贈与で登記が必要になる場合は、司法書士が関係することがあります。
親族間でお金や財産のやり取りをする場合は、贈与税などの税務が関係することがあります。
従業員との労働契約や就業規則が関係する場合は、社会保険労務士に相談することがあります。
また、許認可が関係する事業の契約では、行政書士に相談しやすい場合があります。
契約書だけでなく、その後に必要な手続きも確認しておくことが大切です。
契約内容によっては、司法書士、税理士、社会保険労務士など他の専門家が関係することもあります。
契約書作成を行政書士に依頼するメリット
契約書作成を行政書士に依頼するメリットは、合意内容を整理し、書面としてまとめやすくなることです。
契約書は、自分で作成することもできます。
しかし、何を入れればよいか分からない場合や、ひな形をどう修正すればよいか分からない場合は、行政書士に相談すると安心です。
行政書士に相談するメリットは、次のとおりです。
- 合意内容を整理しやすい
- 契約書の形にまとめやすい
- ひな形を自分用に調整しやすい
- 必要な条項を確認しやすい
- トラブル防止を意識した文書を作りやすい
- 費用を比較的抑えやすい場合がある
- 公正証書化の相談ができる場合がある
契約書作成では、何を書くかだけでなく、何を決めておくべきかを整理することが大切です。
行政書士に相談すると、当事者同士の合意内容をもとに、契約書として必要な項目を確認しやすくなります。
また、契約内容によっては、公正証書にするかどうかを相談できる場合もあります。
行政書士に相談すると、合意内容を整理し、契約書としてまとめやすくなる場合があります。
相談前に準備しておきたいこと
契約書作成について行政書士に相談する前に、分かる範囲で情報を整理しておくと話が進みやすくなります。
相談前に整理しておきたい内容は、次のとおりです。
- 契約の相手
- 契約の目的
- 契約したい内容
- 金額
- 支払い方法
- 支払い期限
- 納期
- 契約期間
- 解除条件
- 秘密保持の必要性
- 著作権や成果物の扱い
- すでに相手と合意している内容
- 過去のやり取り
- 参考にしているひな形
たとえば、業務委託契約書を作りたい場合は、業務内容、報酬、納期、修正対応、著作権、契約期間などを整理しておくと相談しやすくなります。
金銭消費貸借契約書を作りたい場合は、貸付金額、返済期限、利息、返済方法、連帯保証人の有無などを整理しておくとよいでしょう。
秘密保持契約書を作りたい場合は、どの情報を秘密にしたいのか、どの目的で情報を使うのか、いつまで秘密保持義務を続けるのかを考えておくと相談しやすくなります。
すべてを完璧に決めてから相談する必要はありません。
分かる範囲で整理して、足りない部分は行政書士に相談しながら確認していきましょう。
相談前に、契約の目的、相手、金額、支払い条件、納期、業務範囲などを整理しておくと相談しやすくなります。
相談前チェックリスト
行政書士に契約書作成を相談する前に、次の内容を確認しておくと便利です。
- 契約の相手は決まっているか
- 契約内容は整理できているか
- 金額や支払い時期は決まっているか
- 納期や契約期間は決まっているか
- 業務範囲は明確か
- 解除条件は決まっているか
- 秘密保持は必要か
- 著作権や成果物の扱いは決まっているか
- すでに相手と揉めていないか
- 交渉を代理してほしい内容ではないか
このチェックリストは、すべて埋める必要はありません。
分かる範囲で大丈夫です。
「どの契約書を作ればよいか分からない」という段階でも相談できます。
ただし、すでに相手と揉めている場合や、相手との交渉を代理してほしい場合は、弁護士に相談した方がよいことがあります。
契約書作成では、当事者同士の合意内容が大切です。
まだ相手と何も決まっていない場合は、まずどのような条件にしたいのかを整理しておきましょう。
チェックリストは完璧に埋めなくても大丈夫です。分かる範囲で整理して相談しましょう。
よくある勘違い
契約書作成については、よくある勘違いがあります。
相談前に確認しておくと、誤解を防ぎやすくなります。
- 口約束でも大丈夫
- ひな形をそのまま使えば安心
- 契約書は相手を疑っているようで失礼
- 契約書を作れば絶対にトラブルにならない
- 行政書士が相手と交渉してくれる
- 契約書の内容は読まなくてもよい
- 強い表現を入れれば有利になる
- どんな契約書でも行政書士に頼めばよい
このように思っている方もいるかもしれません。
でも、口約束だけでは、後から認識違いが起こることがあります。
ひな形も便利ですが、自分の取引内容に合っていなければ、十分とは言えない場合があります。
契約書は、相手を疑うためではなく、お互いの認識をそろえるために作るものです。
また、契約書を作ったからといって、絶対にトラブルにならないわけではありません。
大切なのは、契約内容を理解し、必要な条項を入れ、相手と合意した内容を分かりやすく書面に残すことです。
行政書士は契約書作成を相談しやすい専門家ですが、相手との交渉や裁判対応は弁護士に相談する必要がある場合があります。
契約書は相手を疑うためではなく、お互いの認識違いを防ぐために作るものです。
問い合わせるときの聞き方
契約書作成について行政書士に問い合わせるときは、現在の状況と作りたい書類の内容を分かる範囲で伝えれば大丈夫です。
たとえば、次のように聞くと分かりやすいです。
業務委託契約書を作成したいです。業務内容や報酬、納期を整理して文案を作成していただけますか?
個人間でお金の貸し借りをする予定です。金銭消費貸借契約書の作成を相談できますか?
取引先と秘密保持契約書を結びたいです。NDAの作成をお願いできますか?
すでに合意している内容を合意書として残したいです。行政書士に相談できますか?
相手と少し揉めています。行政書士に契約書作成を相談できる内容か、弁護士に相談した方がよいか確認したいです。
このように、どのような契約書を作りたいのか、相手とすでに合意している内容があるのか、揉めている事情があるのかを伝えると、行政書士も対応できるか判断しやすくなります。
すでにひな形がある場合は、それをもとに相談できる場合もあります。
また、急ぎで必要な場合は、希望する納期も伝えておきましょう。
問い合わせでは、作りたい契約書の種類、契約内容、相手と揉めていないかを伝えると相談しやすくなります。
契約書は、トラブルが起きてから作るものではなく、トラブルを防ぐために作るものです。
特に、金額、納期、業務範囲、支払い条件、解除条件などは、あいまいなままにせず、契約前に書面で確認しておくと安心です。
ひな形を使う場合でも、自分の取引内容に合っているか行政書士に相談してみるとよいでしょう。
また、契約書は相手との関係を悪くするためのものではありません。
お互いの約束を確認し、安心して取引を進めるためのものです。
「契約書を出すと相手に失礼かな」と感じる方もいるかもしれませんが、事業の取引では契約書を作ることは自然なことです。
後で困らないためにも、大切な約束は書面に残しておきましょう。
まとめ
契約書作成は、行政書士に相談できる場合があります。
行政書士には、業務委託契約書、売買契約書、賃貸借契約書、金銭消費貸借契約書、秘密保持契約書、合意書、念書、示談書、協議書などの作成を相談できる場合があります。
契約書は、後日のトラブルを防ぐために、当事者同士の約束を分かりやすく残すための大切な書類です。
特に、金額、支払い時期、納期、業務範囲、修正対応、解除条件、損害賠償、著作権などは、あいまいにしないことが大切です。
ひな形を使う場合でも、自分の取引内容に合っているか確認する必要があります。
ただし、相手方との交渉、すでに揉めている案件、裁判を見据えた対応、高額・複雑な契約などでは、弁護士に相談した方がよいことがあります。
契約書作成を依頼する前に、契約の目的、相手、金額、支払い条件、納期、業務範囲などを整理しておきましょう。
自分に合った契約書を作ることで、安心して取引を進めやすくなります。
契約書作成では、約束した内容をあいまいにせず、書面として残しておくことが大切です。
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