ピアノを教えるという仕事は、ほとんどの場合、「ピアノの先生が子どもの生徒に対して教える」だと思います。
でも、ピアノを習いたい、弾けるようになりたいという対象者は大人もいますよね?
そこで、ピアノの先生が大人に対して、どのように接して、どのように指導していけばよいかを解説していきます。
なお、この文章を書いている私は、、、

5,000件以上のピアノ教室が登録している「ピアノ教室検索サイト」を運営しています。
また、ピアノ教室のホームページ作成や集客を行っているWEBコンサルタントです。
このような経験から、これからピアノを弾けるようになりたいと思っている大人に、満足していただける指導方法を具体的に解説します!
大人になってからピアノを始める目的とは?

大人がピアノを学び始める目的は人それぞれです。
たとえば、次のようなものがります。
1. 趣味として楽しむため
趣味でピアノを楽しむ大人の生徒は、音楽を楽しみたいという軽い気持ちで練習しています。
そのため、目指しているのはプロの演奏家になることではなく、日々の生活に楽しみを加えることです。
このような生徒にとって、最も大切なのは「楽しさ」です。
2. 新しいスキルを得たいため
大人になってからピアノを学びたいと考える人たちの中には、新しいスキルを手に入れたいという動機を持つ人も少なくありません。
特に、仕事や家庭で忙しい中でも自己成長を望む大人にとって、ピアノは新しい能力を形成する素晴らしい手段です。
このような目的を持つ生徒は、しっかりとした成果を上げたいと思っています。
3. ストレス解消のため
大人になると生活の中でストレスが溜まりがちです。
多くの大人は、仕事や日常生活で感じるストレスを和らげる手段として、ピアノを学びます。
音楽は心に直接響くものであり、ピアノを弾くことで感じる達成感や喜びは、精神的な安定につながる場合が多いです。
このような目的でピアノを習い始める生徒は、自分自身を高めるよりも、気持ちを楽にしたいと考えています。
4. 子供や孫に弾けるところを見せたいため
多くの大人が子供や孫に音楽の素晴らしさを伝えたい、または単に「おじいちゃん、おばあちゃんがこんなに上手にピアノが弾けるよ」と驚かせたいという気持ちでピアノを学びます。
このような目的を持つ生徒にとって、ピアノはコミュニケーションや家族との絆を深める手段ともなります。
5. 音楽に対する情熱があるため
一部の大人のピアノ生徒は、子供の頃から持っていた音楽に対する情熱を再燃させて、それを実現するためにピアノを学びたいと考えます。
このような生徒は、一般的に音楽やピアノに対して深い興味と愛情を持っており、単なる趣味以上のものとしてピアノに取り組みます。
6. 独学で限界を感じたため
独学でピアノを始めたものの、ある程度の技術や知識で壁にぶつかってしまったと感じる大人は少なくありません。
このような生徒は、すでに基本的なスキルや楽曲には触れているため、次のステップに進むための指導が求められます。
実際に、生徒は具体的なテクニックの向上や、より高度な楽曲に挑戦することを望んでいます。
7. 社会的な繋がりが欲しいため
ピアノを習うことで、社会的な繋がりを求める大人もいます。
特に一人暮らしや新しい場所に引っ越してきた方、または子供が成長して手が離れた後の親御さんなどが、この目的でピアノを学ぶ場合が多いです。
8. 達成感を得るため
達成感を得るためにピアノを始める大人も少なくありません。
仕事や家庭で忙しい中で、何か一つ自分自身のための成果を出したいと考える人がこの目的でピアノを学びます。
達成感は自分自身の成長を実感できるため、高いモチベーションを維持する要素になります。
9. ボケの防止のため
高齢になると、多くの人が「ボケたくない」と考えます。
ピアノを習うことは、脳を活性化させ、記憶力や集中力を高める効果があるとされているからです。
このような目的でピアノを始める大人も増えています。
![]() |
大人になってからピアノを始める目的は、たくさんあるね。 |
大人になってからピアノを始める人が抱えている不安

大人になってからピアノを始める目的は、人それぞれです。
でも、実際にピアノを始めるまでには、大人はいろいろなことを考えています。
たとえば、次のようなことです。
|
実際に、ピアノ教室の生徒は、子供のほうが多いと思います。
そのため、大人の生徒が少ないかもしれないという状況で、「先生は大人の生徒を教えるのを嫌がるかもしれない…」と考える大人も、実際にいます。
また、大人の生徒は仕事や家庭が忙しく、練習時間が確保できない場合も多いため、その点で先生が敬遠するのではないかと不安に感じる人もいます。
このような不安や疑問に対して、ピアノの先生がきちんと対応して、安心感を与えられるようにすることが重要です。
大人の生徒にも、しっかりと教える意欲があることを伝えることで、これからピアノを始めようと思っている大人の不安を減らすことができます。
![]() |
大人になってからピアノを始める人は、自分の意志でピアノを始める。 |
それぞれの目的に合わせた指導パターン

大人がピアノを始める目的が人それぞれである以上、先生側も、生徒の話をしっかりと聞いて、その人に合わせた指導方法でレッスンを行ってあげたほうが良いです。
下記に、それぞれの目的に合わせた指導パターンをご紹介します。
1. 趣味としてピアノを楽しむことが目的の生徒
趣味としてピアノを楽しみたいと思っている生徒に対しては、その生徒が好きな曲を取り上げるやり方が良いでしょう。
たとえば、好きな歌手の曲や有名な映画の主題歌を練習曲にすることで、練習への興味や、やる気を高めることができます。
また、短い期間で一つの曲を完成させるような練習を設定すると、生徒は達成感を感じやすくなります。
2. 新しいスキルを得ることが目的の生徒
このタイプの生徒に対しては、基礎から丁寧に教えることが重要です。
技術的な指導が求められる場面も多く、しっかりとした練習プランと目標設定が必要となるでしょう。
たとえば、短期間で基本的なコードをマスターする、あるいは一定レベルの楽曲を演奏できるようになる、といった具体的な目標を設定すると良いと思います。
また、進捗をしっかりと評価し、フィードバックを与えることで、生徒が自分自身の成長を感じられるようにすることも大切です。
3.ストレス解消が目的の生徒
このタイプの生徒には、演奏する曲が自分にとって、心地よいものであることが大切です。
たとえば、穏やかなクラシックや、自分が好きなジャンルの楽曲を中心に教えると良いでしょう。
また、練習時間にプレッシャーを感じないよう、楽しめる練習内容を考えることも大切です。
生徒が自分自身で音楽を楽しむ時間を持つことで、ストレスの軽減を実感し、持続的にピアノを続けられる可能性も高くなります。
4. 子供や孫に弾けるところを見せることが目的の生徒
このタイプの生徒に対しては、短い曲や有名な曲を中心に教えると、目標にたどり着きやすく、また家族と共有しやすいです。
たとえば、子供や孫が知っている楽曲、あるいは家庭で歌われている曲を選ぶと、生徒はより練習に意欲を感じるでしょう。
また、達成した段階で家族に演奏を披露する場を作ることで、生徒は練習に対する喜びや達成感をさらに感じることができます。
5. 音楽に対する情熱がある生徒
このタイプの生徒は、しばしば高い目標を持っており、それに向かって真剣に取り組む傾向があります。
だからこそ、先生としてはテクニックはもちろん、音楽理論や楽曲の背景についてもしっかりと教えるべきです。
たとえば、好きな作曲家や楽曲の歴史、楽譜の読み方など、音楽全般に対する理解を深める教材を取り入れることも有効です。
練習の進捗をしっかりと評価し、具体的な目標に向かって一緒に取り組むことで、生徒の音楽に対する情熱はさらに高まるでしょう。
6. 独学で限界を感じている生徒
先生としては、生徒がどのくらいのスキルを持っているのかを、しっかりと評価することが重要です。
その上で、生徒が独学で困っていた点や課題を解決するための練習方法を、指導すると良いでしょう。
たとえば、指の動きの改善や楽譜の解釈、リズムの取り方など、独学では難しい部分を重点的に教えることで、生徒の限界を突破させる手助けをすることができます。
7. 社会的な繋がりが欲しいと思っている生徒
このような生徒に対しては、グループレッスンやイベントの参加を推奨すると良いと思います。
たとえば、定期的な発表会や交流会を開催し、生徒同士がお互いに切磋琢磨できる環境を作ることが重要です。
また、地域の音楽イベントや演奏会に参加することで、音楽を通じた新しい友達や繋がりを作る機会を提供することも考えられます。
音楽を通じて人々との繋がりを持つことは、単に技術を向上させるだけでなく、人生そのものを豊かにする力があります。
生徒が求める社会的な繋がりをしっかりとサポートすることで、その人がピアノを続ける意欲も高まるでしょう。
8. 達成感を得ることが目的の生徒
このような生徒に対しては、短期的な目標と長期的な目標を明確にする指導が有効です。
たとえば、1ヵ月後にはこの曲を弾けるようになる、半年後には発表会で演奏するなど、目標を段階的に設定します。
そして、それぞれの目標に達した際には、しっかりとその成果を認め、賞賛することが大切です。
達成感を感じることで、生徒はさらに上のレベルへと挑戦する勇気と自信を得ます。
これは、自己肯定感を高め、生徒がピアノという楽器を継続する大きな理由となります。
9. ボケの防止のための生徒
特に、この目的を持つ生徒に対しては、単純な曲から始めるだけでなく、リズム感を鍛えたり、楽譜を読む練習も積極的に行うと良いでしょう。
たとえば、楽譜を読みながらリズムを叩く練習や、短いメロディーを覚えて即座に弾くといった練習が、脳の活性化に役立つとされています。
また、日々の練習の進捗を記録するノートをつけるなどして、自分自身の成長を実感できるようにすることも重要です。
これにより、継続的なモチベーションの維持と、ボケ防止への意識が高まります。
![]() |
大人は、全員が発表会に出たいわけではない。
中には、「趣味として自分が好きな曲を楽しく弾ければそれでいい」という人もたくさんいる。 |
大人のピアノ初心者がピアノ教室に通った体験談
それでは、大人のピアノ初心者がピアノ教室に通った体験談をご紹介します。
新しいストレス解消方法になった
私は40代のサラリーマンです。
最近、何か新しい趣味が欲しくなり、小さいころから憧れだったピアノを始めることにしました。
正直、最初は「今からできるのかな?」という不安が大きかったです。
仕事も忙しく、限られた時間で練習しなければならないので、それが可能なのかどうか心配でした。
また、ピアノ教室の先生が大人の生徒を嫌がるのではないかとも思いました。
でも、実際に始めてみたら、その心配はすべて吹き飛びました。
先生は非常に理解があり、私のような大人の初心者でも一生懸命教えてくれました。
さらに、毎週のレッスンと練習が新しいストレス解消方法となり、とても良かったです。
今では、ピアノを始めたことで人生に新しい楽しみが増えました。
仕事が忙しい中でも、練習する時間を見つけるのが楽しみになっています。
また、新しい趣味を始めることで、何か新しいことに挑戦する勇気が湧いてきました。
最初の一歩を踏み出すのは大変ですが、やってみて良かったです。
人生は何歳になっても新しい挑戦
最近、退職して時間ができたものの、何をして良いのか持て余していました。このままでいいのかな、と不安にもなりました。
そんな時、孫ができ、何か特別なことをしてあげたいと思いました。そこで、ピアノを習ってみることにしました。
孫に聞かせてあげられるようになりたい、そして何歳になっても新しいことにチャレンジする姿を見せたいと思いました。
また、ピアノを弾くことがボケ防止に効果的だとも聞いたので、それも大きな動機の一つでした。
実際にピアノを始めてみたら、とても良かったです。
先生も優しく、難しい楽譜も丁寧に教えてくれました。孫も喜んで聞いてくれて、本当にうれしかったです。
何よりも、新しいことに挑戦する喜びと達成感が得られました。
これからも続けていくつもりです。だって、人生は何歳になっても新しい挑戦でいっぱいですから。
【まとめ】大人のピアノ初心者に適した教え方
「大人のピアノ初心者に適した教え方」の記事はいかがでしたか?
多くの場合、子どもがピアノを習い始める目的は、親による影響が大きいです。
たとえば、「子どもにできることを増やしてあげたいから」や「音楽学校に行ってほしいから」などですね。
しかし、大人がピアノを習い始める場合は、自分の意志でピアノを始めます。
つまり、大人の場合は、「ピアノを習う目的」が必ずあるということです。
だからこそ、ピアノの先生は、大人の生徒に対して、その人が持つ目的に応じた教え方をするようにしましょう。
生徒の話(目的)をしっかりと聞いて、その目的を達成できるように、教えてあげるようにしてくださいね。
初心者の大人は、「ピアノの先生は大人の生徒は嫌がるかな?」や「覚えが悪いと恥ずかしいよな」という不安を持っています。
そのような不安を理解してあげた上で、「大丈夫ですよ!一緒に頑張っていきましょう!」という気持ちで、教えてあげるようにしてくださいね。
そうすれば、きっとその生徒は喜んでくれますし、継続的にピアノを楽しむことができるはずです。
その上で、生徒がピアノを好きになったら、それ以上に嬉しいことはありませんよね!
最後に、当サイト(ピアノ教室検索サイト)は、「大人だけどピアノ教室に通いたい」という人からのアクセスも、たくさんあります。
新規の生徒さんが増えることに役立つので、ぜひ当サイトに登録してみてくださいね!
登録料も、紹介料も「無料」です。
・【無料登録】ピアノ教室検索サイトの登録ページはこちら